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刑の適用プロセス

 刑の適用プロセスを簡単にまとめると以下の通りです。

 

1. 法定刑

  • 内容:

 法律に規定されている刑罰の範囲。

 

例:

 殺人なら「死刑、無期懲役、または5年以上の懲役」、傷害なら「15年以下の懲役または50万円以下の罰金」など。

  • ポイント:

 犯罪ごとに法律で定められた刑罰の基準。

 

2. 処断刑

  • 内容:

 法定刑に加重や減軽を行った結果、調整された刑罰。

  • 要素:

 再犯加重、法律上の減軽、併合罪加重、酌量減軽の4つの要素を基に、刑の重さを調整。

  • ポイント:

 犯罪の重さや特殊な事情を考慮して、法定刑を加重・減軽したもの。

 

3. 宣告刑

  • 内容:

 裁判官が最終的に言い渡す具体的な刑罰。

  • ポイント:

 処断刑の範囲内で、裁判官が懲役の期間や罰金の額を決定し、判決として宣告される。この刑が実際に執行される。

 

 このように、犯罪に対する刑は「法定刑→処断刑→宣告刑」の流れを経て決まります。