老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の経営についての要点をまとめます。
老人ホーム・サ高住の経営の特徴
1. 人気度・収益性
人気度:
老人ホームやサ高住の需要は今後も高まる傾向がありますが、立地やサービス内容によって異なります。
収益性:
一棟貸しの場合の表面利回りは6%〜10%程度。収益性は比較的低め。
2. 初期費用
一般的に初期費用は高いですが、サ高住では建設費の一部に対して補助金が出る場合があります。
3. 相続税対策
相続税対策として有効です。
建物の評価が低く抑えられ、土地の評価も減額される可能性があります。
4. 流動性
土地の売却や他の用途に転用することは難しいため、流動性は低いです。
5. リスクと管理の手間
- リスクの大きさ:
管理の手間が少ない代わりに、介護事業者の倒産リスクや賃料減額の要請などのリスクがある。
- 管理の手間:
一棟貸し方式が一般的で、管理の手間は少ないです。
メリットとデメリット
メリット
- 社会貢献ができる
- 立地条件が多少悪くても経営が可能
- 相続税対策になる
- サ高住には建設費の補助が出る
- 老人ホームの倒産率は非常に低い
デメリット
- 初期費用が高い
- 収益性が低い
- 賃料減額の要請リスク
- 併設施設の事業者が退去すると後継事業者が見つけにくい
土地のタイプ
- 都市部ではない土地、バス停などの近くの広い土地
- 介護施設が立っていても問題ない土地
- サ高住は200坪以上、老人ホームは300坪以上が目安
経営に失敗しないためのポイント
介護事業者の実績を重視: 経営基盤が強固で長期的に運営可能な事業者を選ぶことが重要。
参考シミュレーション
- 例: 栃木県郊外でのグループホーム(運営事業者に一棟貸し)
- 土地代なし、230坪
- 初期費用: 1億8,151万円(ローン: 1億5,000万円、自己資金: 3,151万円)
- 年間家賃収入: 約1,800万円
- 年間経費: 約378万円
- 年間ローン返済額: 約1,200万円(返済期間: 15年)
- 表面利回り: 約9.9%
- 年額利益: 約222万円
このような事業は高齢化社会において需要が高まることが予測されており、適切な事業者と提携し、リスクを管理することで安定的な収益を見込める可能性があります。
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