貸与型の奨学金は返済義務があるため、住宅ローンの審査に影響を与える可能性があります。主な影響要因は以下の通りです:
1. 返済負担率
奨学金の返済額は、住宅ローンの返済額と合わせて「返済負担率」に含まれます。
返済負担率とは、年収に対してローン返済が占める割合のことで、これが高いと審査で不利になることがあります。
例えば、「フラット35」では年収に応じて返済負担率の基準(400万円未満は30%以下、400万円以上は35%以下)が設定されています。
他の金融機関も同様に、返済負担率を重視して審査を行います。
2. 延滞・滞納履歴
奨学金の延滞や滞納があると、個人信用情報に記録され、住宅ローンの審査で不利になります。
特に3か月以上の延滞があると、個人情報が信用情報機関に登録されるため、返済能力が低いと判断される可能性が高まります。
この情報は、延滞が解消されてからも5年間残るため、その間に住宅ローンの審査を受けると影響を受ける可能性があります。
3. 奨学金返済中でも審査に通りやすくする方法
- 返済負担率を抑える:
住宅ローンの借入金額を減らす、他のローンを返済するなどして返済負担率を低く保つことで、審査通過の可能性を高める。
- 配偶者を契約者にする:
奨学金の延滞・滞納履歴がある場合、配偶者を住宅ローンの契約者にすることで、審査通過の可能性を向上させる。
- 返済履歴を積み上げて信用力を高める:
延滞を防ぎ、きちんと返済を続けることで信用力を高め、審査に通りやすくする。
- 延滞・滞納履歴が消えるまで待つ:
延滞履歴が記録されている場合、完済から5年経過すれば記録が削除されるので、その後に申し込む。
4. 申告義務と正直さ
住宅ローン審査では、個人信用情報が確認されるため、奨学金を隠してもバレます。
正直に申告する方が信頼を得られ、審査での評価が向上する可能性があります。
5. まとめることはできない
奨学金と住宅ローンを一緒にまとめることはできませんが、奨学金を他のローンに借り換える選択肢はあります。
ただし、条件が厳しく、金利が高い場合もあるため、慎重な判断が必要です。
奨学金がある場合でも、返済計画を適切に立て、信用情報をきちんと管理することで、住宅ローン審査に通る可能性は十分にあります。
コメントをお書きください