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住宅ローン特約に関する主なポイント

 住宅ローン特約に関する主なポイントをまとめます。

 

住宅ローン特約の基本

  • 目的:

 住宅ローン特約は、住宅ローンの審査が通らなかった場合に、買主がペナルティなしで契約を解除できる取り決めです。

  • 契約の流れ:

 事前審査を通過後、本審査前に不動産売買契約を締結するのが一般的です。

 売買契約後に住宅ローンの本審査に落ちた場合、特約が定められていれば契約を解除できます。

  • 契約解除:

 解除条件型:

 ローン審査が通らなかった場合に、自動的に契約が解除されます。

 解除権留保型:

 ローン審査が通らなかった場合、買主が契約解除するかどうかを選択できます。

 

住宅ローン特約の必要性

  • リスク回避:

 特約がない場合、ローン審査が通らないと違約金や手付金の返還が受けられない可能性があります。

 例えば、3,000万円の契約で違約金や手付金を含めると、最低で700万円近くの損失が発生することがあります。

 

トラブルの例と対策

  • 金融機関名の記載:

 契約書に具体的な金融機関名が記載されていない場合、特約が適用されないことがあります。

  • 融資条件の変更:

 希望の融資金額や金利が契約書に記載されていないと、契約解除が認められないことがあります。

  • 認識相違:

 契約解除の申し出は書面で行うことをお勧めします。

 口頭での通知はトラブルの原因になることがあります。

  • 解除権の行使:

 解除権の行使には期限が設けられており、期日を超過すると契約解除が無効になるため注意が必要です。

 

住宅ローン特約が適用できないケース

  • 故意に審査に落ちるような行為をする場合。
  • 契約書記載の融資金額よりも増額して申し込んだ場合。
  • 審査通過後に属性が変わった場合など。

クーリングオフ制度

 住宅ローン特約が適用できない場合でも、一定の条件を満たせばクーリングオフ制度を利用できる可能性があります。

 契約の詳細を確認しておくと良いでしょう。

 

 これらの情報を基に、住宅ローン特約を適切に活用し、トラブルを避けながらスムーズに契約を進めることができるでしょう。