相続財産に計画道路が含まれている場合

　計画道路とは、都市計画によって将来的に道路として整備される予定の土地に対して指定されるものです。

 

　相続財産に計画道路が含まれている場合、以下のポイントが重要です。

 

1. 計画道路の影響

　計画道路に指定された土地は、将来、道路として収用される可能性があります。

　これにより、建築制限がかかり、土地の利用や売却が制限されるため、土地の価値が下がります。

 

　また、収用が実現するまでの期間は不明で、長期間待たされる可能性もあります。

 

2. 評価減の適用

　計画道路に該当する土地は、相続税の評価においても減額の対象となります。

　建築制限がかかるため、他の土地と同じ基準で評価すると不公平になります。

 

　適切な評価減を行うことで、相続税額を軽減することが可能です。

 

3. 計画道路の確認方法

　計画道路に指定されているかどうかを確認するためには、役所で都市計画図を確認することが必要です。

 

　自分で調べるか、専門家に依頼して調査してもらうことが推奨されます。

 

4. 実現時期の不確定性

　計画道路の実現時期は不確定で、何十年も実現しないこともあります。

　そのため、計画道路にかかる土地は長期間、不便な状況が続く可能性があります。

 

5. 収用による補償

　土地が実際に収用された場合、土地の所有者には補償金が支払われます。

　この補償金は土地の評価額に基づいて算出され、場合によっては思いがけない収入となることもあります。

 

　計画道路に該当する土地を相続した場合、適切な評価減を行い、税務処理をすることが重要です。

　また、将来の収用に備えて計画を立てることも必要です。