「介護医療院」とは、長期的な療養が必要な高齢者が、介護と医療の両方を受けられる公的施設です。
主に地方公共団体や医療法人が運営し、要介護者に対して日常的な医学管理や介護、そして看取りまでを一体的に提供します。
他の介護保険施設(特別養護老人ホームや介護老人保健施設)よりも利用料が高い傾向にあります。
介護医療院の種類
介護医療院には2つの種類があります:
- Ⅰ型: 医療の必要性が高い要介護者向け。
- Ⅱ型: 容体が比較的安定した要介護者向け。
居室のタイプ
介護医療院の居室は4つのタイプがあり、それぞれの居室タイプに基づいて、利用者がどのような環境で生活するかが決まります。
- 従来的個室: ユニットが構成されていない個室。
- 多床室: 1部屋に2名以上が入る居室。
- ユニット型個室: 10人程度のユニットごとに共有スペースがある個室。
- ユニット個室的多床室: 固定された壁やパーティションで区切られた多床室。
受けられるサービス
介護医療院で受けられるサービスは以下の通りです:
- 介護サービス:
食事、入浴、排せつなどの日常生活の介護、理学療法士や作業療法士による機能訓練など。
- 医療処置:
痰の吸引、胃ろう、経管栄養、点滴などの医療処置や、ターミナルケア(終末期ケア)。
費用
介護医療院の費用は、初期費用がなく、月額の利用料金のみとなります。
相場は月額約7~18万円です。
毎月の費用の内訳には、施設サービス費が含まれ、これは施設の種類、要介護度、居室のタイプなどにより異なります。
施設サービス費は、利用者の所得に応じて1~3割の自己負担があります。
【Ⅰ型介護医療院の施設サービス費例(利用者負担1割・1日あたり)】
- 要介護1: 721円~850円
- 要介護5: 1,263円~1,392円
これにより、選択する居室や要介護度に応じて、月々の負担額が変わってきます。
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