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インスペクションは「調査」や「検査」

インスペクションとは?

  • インスペクションは「調査」や「検査」を意味します。

 住宅におけるインスペクションは「ホームインスペクション」と呼ばれ、住宅診断や建物検査ともいわれます。

 住宅診断の専門家であるホームインスペクター(住宅診断士)が、住宅の劣化状況、欠陥の有無、修繕箇所やその時期、費用などをプロの目で診断し、アドバイスを行うことです。 

 住宅の購入前や売却前に行うことで、建物の状態を把握し、安心して取引を行うことができます。

  • インスペクションの重要性

 近年、日本でもインスペクションの重要性が増してきています。

 平成30年4月1日からは、宅建業法の一部改正により、建物状況調査(インスペクション)に関する説明や書面への記載が義務付けられました。

 具体的には以下のような内容です:

  • 媒介契約において建物状況調査を実施する者のあっせんに関する事項を記載した書面の交付
  • 買主等に対して建物状況調査の結果の概要等を重要事項として説明
  • 売買等の契約の成立時に建物の状況について当事者の双方が確認した事項を記載した書面の交付

他国でのインスペクションの状況

 例えばアメリカでは、地域差はあるものの、取引全体の70~90%の割合でホームインスペクションが行われており、制度として浸透しています。

 

インスペクションの具体的な内容

 インスペクションでは、以下のような項目を目視で確認します:

  • 屋根:劣化、破損の有無
  • 外壁:ひび割れ、塗装の状態
  • 室内:床や壁、天井の状態
  • 小屋裏:湿気やカビの有無
  • 床下:湿気、シロアリの被害など

インスペクションのメリット

 インスペクションには多くのメリットがあります:

  • 住宅の状態を把握:購入前や売却前に建物の状態を確認し、安心して取引を行えます。
  • トラブルの未然防止:購入後に不具合が発見されるリスクを減らします。
  • 適切な修繕計画:必要な修繕箇所や時期、費用を把握し、計画的に対応できます。
  • 資産価値の維持:インスペクションの報告書は住宅の履歴書として残り、資産価値を維持するための資料となります。
  • 公平な評価:住宅の品質や性能を適切に評価し、築年数だけに頼らない公平な価格設定が可能になります。

インスペクションの適用範囲

 

 インスペクションは中古住宅だけでなく、新築物件や建築途中の住宅でも行うことができます。

 これにより、不具合箇所を早期に発見し、事前に対応することが可能です。

インスペクションは、住宅の購入者や売却者だけでなく、所有者にとっても重要な手段です。

 住宅を長持ちさせ、安心して住み続けるために、ぜひインスペクションを検討してみてください。