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遺言執行者の選任が必要なケース

遺言執行者の選任が必要なケースと不要なケースを以下に示します。

 

遺言執行者が必要なケース:

  • 認知の確認: 被相続人が遺言で自身の子であることを認める場合。
  • 推定相続人の排除: 法律により相続人となる可能性のある人を、相続人として排除する場合。
  • 遺贈の実行: 遺言により相続人以外の人に無償で遺産の一部を贈りたい場合。
  • 遺産分割方法の指定: 遺言で具体的な遺産分割方法を指定したい場合。
  • 寄付の実行: 遺言により寄付を行いたい場合。

遺言執行者が不要なケース:

  • 遺言書が存在しない場合。
  • 認知や推定相続人の排除が遺言書に明記されていない場合。
  • 遺贈や遺産分割方法、寄付に関する具体的な指示が遺言書に記載されておらず、その実行に関する必要がない場合。

選任方法:

 

・遺言書での指定:

 被相続人が遺言書で遺言執行者を指定する方法。選任された人が遺言執行者としての責任を引き受ける前に承諾を得る必要があります。

 

・他の人からの選任:

 遺言書で遺言執行者が指定されていない場合、他の相続人が遺言執行者を選任します。

 

・家庭裁判所の選任:

 遺言書で指定がない場合や選任された人が遺言執行者を引き受けない場合、家庭裁判所に遺言執行者の選任を申し立てる方法。

 

遺言執行者の報酬の目安:

・弁護士:

 相続財産の1~3%が目安であり、20万円〜100万円程度の報酬が発生することがあります。

・司法書士・税理士等:

 相続財産の1%が目安であり、30万円程度の報酬が発生することがあります。

・信託銀行:

 相続財産の1~3%が目安であり、100万円程度の報酬が発生することがあります。

 各事務所や法人で報酬の設定が異なるため、依頼前に確認することが重要です。