この裁判事例は、「賃貸人の自力救済に対する賃借人の損害賠償請求」に関するものです:
事案の概要:
- 賃借人法人Xが、賃料未払いの債務不履行により、賃貸人Yによって賃貸借契約が解除された。
- Yは解除通知の期限が過ぎても賃料未払いが解消されず、Xに鍵交換の通知をし、実行した。
主張と訴訟:
- Xは、賃貸契約が解除された前提のもとで行われた鍵交換が違法な自力救済であると主張し、損害賠償を求めた。
判決の要旨:
- 賃貸契約は解除され、未払い賃料があったことが認められる。
- 鍵交換は、賃料未払いの債務不履行を促すための自力救済であり、特別な緊急やむを得ない事情がなく不法行為が成立する。
- Xは鍵交換により室内へのアクセスが制限され、業務が難しくなったが、鍵交換時に正常な業務が行われていたことは示されておらず、逸失利益相当の損害が発生したとは認められない。
まとめ:
- 賃貸人の鍵交換が違法な自力救済であることが認定されたが、賃借人の損害賠償請求は却下された。
- 賃貸人の自力救済が違法であっても、賃借人が損害を被ったことが証明されない限り、損害賠償の請求は認められないとの判断が示されました。
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