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借地の一部分の契約更新拒絶2

この事例は、「借地の一部分の契約更新拒絶」に関するものです:

 

事案の概要:

  • Xの被相続人AとYの被相続人Bの間で土地甲・乙・丙を含む賃貸借契約が締結された。
  • AとBの相続人であるXとYの間で紛争が発生。Yは土地丙の賃借権を放棄し、土地甲・乙は法定更新がなされた。
  • Yは土地乙を更地にし、Xは境界を明確にするために木製の塀を設置した。
  • Xは土地乙が更地のままであったため、契約更新を拒絶し、明渡しを求めた。

 

判決の要旨:

  • (ア)契約対象とされた土地が明確に区分でき、使用形態が異なる場合、契約対象土地を区分し、それぞれ終了事由の有無を検討するのが相当である。
  • (イ)借地法によれば、借地上の建物が存在しない場合には、更新請求が認められないが、建物不存在の理由が賃貸人の責めに帰すべき事情による場合は、賃貸人が更新請求を争うことは信義則上許されない。
  • (ウ)土地乙の部分に係る賃貸借契約は期間満了により終了したと解するのが相当であり、Xの明渡し請求を認容する。

 

まとめ:

  • この事例では、借地契約においても、借地の一部について更新拒絶があった場合、地主の正当事由があれば、その一部について明渡しを認めるとの学説や裁判例が示されています。
  • 信義則に基づく考慮が行われ、更新拒絶の正当性が判断されました。