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越境物の不告知によるトラブル

裁判事例の要旨

大項目:

 特定紛争 - 越境物の不告知によるトラブル

 

事案の概要:

  • 買主Xが新築土地建物を購入したが、契約後に隣地との境にあるブロック塀の支えが越境していることが判明。
  • Yは越境物の存在を告知せず、さらに契約書の特記事項にある地目変更登記がなされていないことが発覚。
  • Xは越境物の撤去、地目変更登記不履行、司法書士報酬の説明不充分による損害、威圧的言動による慰謝料などを要求。

判決の要旨:

  • 買主Xが新築土地建物を購入後、越境物の存在及び関連問題を発見。売主業者Yに対して損害賠償を要求。
  • Yは越境物の存在を認識しながら告知せず、その他の問題点も発生。折り合いが付かず紛争となった。

事案の経過:

  • 和解のために委員3名による6回の調整が行われる。
  • Xが多額の慰謝料等を請求するが、委員の説得によりYは誠意ある対応を約束し、Xは慰謝料請求を取り下げることを決定。

和解の内容:

  • Yはブロック塀の控え壁の撤去、汚水枡の撤去、門扉の移動についての工事方法を提案。
  • 提案内容にXが納得し、和解が成立。

まとめ:

  • 不告知や契約書不備によるトラブルが発生し、当初は慰謝料請求まで含む紛争が起こったが、委員の説得と和解により問題が解決された。