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売主に無断の広告掲載

《トラブル事例の概要》

大項目:

 処分事例 - 売主に無断の広告掲載

 

要旨:

 このトラブル事例では、所有者の意思を確認せずに売買に関する広告を行った媒介業者が、7日間の業務停止処分を受けました。

 

事実関係:

  • 所有者であるXは、相続手続が未了である土地について、業者Yにより無断で新聞折込広告が行われ、その結果、土地を売却したいという要望が寄せられた。
  • Yは、事実確認を十分に行わずに広告を行ったことを認めたが、Xは亡父の家屋に不審な人物が侵入している形跡があるとして、行政庁にYの指導を申し立てた。

事情聴取:

  • 調査により、Yは開発許可や農地転用許可を得る前に広告を行い、買主に媒介契約書を交付していなかったことが判明。
  • Yは他の業者からの情報を鵜呑みにして事実確認を怠り、Xからの連絡で初めて実情を知ったと述べ、Xに謝罪をし、今後は当該土地の取引には関わらないとする念書を提出。

処分:

  • 行政庁は、Yが他の宅建業者からの情報を鵜呑みにし、所有者の確認を怠りつつ広告を行ったこと、都市計画法29条1項および農地法5条1項の許可を得る前に広告を行ったこと、買主との媒介契約締結時に媒介契約書を交付していなかったことを理由に、Yに対して7日間の業務停止処分を下した。