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業務停止処分に違反した取引

《トラブル事例の概要》

大項目:

 処分事例 - 業務停止処分に違反した取引

 

要旨:

 このトラブル事例では、行政庁の業務停止処分命令に違反して土地売買予約契約を締結した媒介業者が、免許取消処分を受けました。

 

事実関係:

  • Xは自己所有の土地を1,100万円で購入したいとの話を業者Yから受ける。
  • Xは当初難色を示すが、建物の取壊し費用と造成費用を負担すれば新たな買主が見つかり、1,200万円で売却できるとの話を信じてYと土地売買予約契約及び工事請負契約を締結し、150万円の工事代金を支払う。
  • 新たな買主が見つからなかったため、Xは契約解除を申し出、工事代金の返還を求めるが、Yは資金難を理由にまったく返還しない。
  • Xが行政庁に相談。

事情聴取:

  • Yは4か月間の業務停止処分を受けていた。
  • 行政庁がYを呼んで事情を聴くと、Yは業務停止処分命令に違反して土地売買予約契約を締結したことを認め、工事代金も分割して返還する旨を述べる。

処分:

  • 行政庁は業務停止処分に違反したため、Yを免許取消処分とする。
  • YはXに30万円を返還し、残金については返還しなかったが、Xの損害は保証協会の弁済業務保証金からの弁済により補填された。

 この事例では、業者が業務停止処分に違反して取引を行い、その結果として免許取消処分を受けました。

 被害者には損害が発生しましたが、保証協会の弁済業務保証金により補填された点が注目されます。