事案の概要:
- Xが再開発事業に関連してY1から土地を8,000万円で購入。
- 土地は建設会社Y2がY1から取得し、建物を取り壊してアスファルト舗装されていた。
- Xが土地に歯科医院を建築する予定で、アスファルトを剥がした際に埋没した陶磁器の破片等(廃棄物)が発見される。
- XがA社に廃棄物の除去を依頼し、その費用として283万円を支払った。
- XがY1とY2に対し、廃棄物の存在が目的物の隠れた瑕疵であるとして、2,310万円の損害賠償を請求。
判決の要旨:
- 売買契約当時に廃棄物の存在がアスファルト等で隠されていたため、容易に認識できなかったと認め、廃棄物は目的物の隠れた瑕疵に当たる。
- Y2には告知の義務を認める証拠がなく、その請求は認められない。
- Xが支出した除去費用に加えて、残存する廃棄物の除去費用も含めた損害賠償が認められた。
まとめ:
- 判決では、隠れた瑕疵である廃棄物が発見された場合、実際に除去した費用だけでなく、今後の除去費用も含めて損害賠償を認める立場をとった。
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