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瑕疵担保責任の除斥期間の起算点

事案の概要:

  • X(4人)がY1から土地建物を購入。
  • 入居後、建物が傾き、壁に亀裂、雨漏りが発生し、拡大・悪化。
  • Xが建築業者Y2に苦情を申し立てると、Y2は造成業者Y1の造成工事不備を主張。
  • XはYら(Y1及びY2)に購入した土地や建物の瑕疵に基づき損害賠償を請求。

判決の要旨:

  • 地盤沈下の原因は盛土地盤の支持力が不足し、異種構造基礎に跨って建物が建築されたこと。
  • Y2は盛土地盤を知りながら異種構造基礎に建築し、安全性確保の義務に違反し、損害賠償責任を負う。
  • Y1は欠陥が通常人の視点では容易に発見できなかったため、瑕疵担保責任を負い、Y2も建築請負業者として一部瑕疵担保責任を負う。
  • 瑕疵担保責任の除斥期間は被害を意識した時点ではなく、瑕疵の内容が明確化した時点と判断。
  • Xに一部の損害賠償請求を認容。

まとめ:

  • 建築業者の不法行為責任と売主・建築業者の瑕疵担保責任が認められた。
  • 瑕疵担保責任の除斥期間の起算点が瑕疵の内容明確化の時点である特色ある判断。