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建物に発生した欠陥に対する補修を巡る紛争

紛争の概要:

  • 買主Xが業者Zの媒介で売主業者Yから新築の土地付建物を購入。
  • 売主業者が提供したカタログには、1階床下も断熱処理がされ、収納可能との記載あり。
  • 引渡し後、建物に多くの補修が必要な箇所があり、床下の断熱材が不備であることが判明。
  • Xが不具合を伝えたが、Yは補修を拒否し、紛争が発生。

調整の経過:

  • 委員3名により7回の調整を実施。
  • Xが床下の全面的な補修と床下収納の改善、階段の不具合解決、月額2万円の損害賠償、Zに対する未収媒介手数料50万円の返還を要求。
  • Yは床下断熱材の不備を認めつつ、一部要望に応じる姿勢。しかし、媒介手数料返還と損害賠償請求には応じないと主張。

和解の内容:

  • 委員提案の現地調査後、補修工事が必要と判断。
  • Yに床下の断熱処理等の補修工事内容を提出するよう要請。
  • 提出された補修工事表を基に、委員の調整によりXとYが合意。補修工事が行われることで和解成立。
  • Xからの要望に基づき、委員からの調整で媒介手数料50万円だけとし、損害金は請求しないことが合意され、和解成立。

まとめ:

  • Xが購入した建物に発生した欠陥に対する補修を巡る紛争。
  • 和解に至るまでの過程で床下の断熱材不備や収納改善などが調整され、最終的に補修工事が行われて解決された。
  • 委員提案のもとで媒介手数料と損害金の請求が和解成立の条件となり、紛争解決が図られた。