トラブル事例概要
タイトル:
特定紛争建築条件付土地売買契約の解除をめぐるトラブル
事案の概要:
建築条件付土地売買契約において、請負契約の前提条件が異なるとして、買主が契約の白紙解除を求め、売主業者が買主に240万円を返還することで和解成立した事例。
事案の経過
契約締結:
平成15年9月、買主Xは売主業者Yと建築条件付土地売買契約と建築工事請負契約を締結。手付金160万円と100万円を支払った。
紛争発生:
買主Xは、契約前にYと建築設計に関する打合せを行い、1階を和室にするよう要望。しかし、正式な設計図を見た際に1階が納戸になっていたことから不信感が生じ、契約の白紙解除と支払った手付金260万円の全額返還を主張。
調整の試み:
委員3名による4回の調整を実施。Xは和室仕様に変更したいとの主張をし、Yはその変更に伴う費用として116万円かかっていると主張。
和解の内容
買主Xへの提案:
Xに対して、Yの設計費用の請求は法的に根拠がないが、Xも設計変更を要求しており、解決のために一部解決金を支払う提案。
売主業者Yへの指摘:
Yに対して、Xとの設計契約が締結されておらず、設計に関する報酬の支払い約束もないことから、法的に設計費用を求める根拠がない旨を指摘。
和解の合意:
双方が20万円の解決金支払いと240万円の返還に合意。トラブルは和解に至った。
裁定のポイント
和解成立に向けて、双方の主張や法的根拠を勘案し、調停委員が提案を行い、解決金支払いと返還が合意された。
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