「激安タワマン」の正体に焦点を当て、その背後にある理由や課題についてです。
- 借地権付きタワーマンション(借地権タワマン)の存在:
タワーマンションは通常、相場の2~3割高い価格で売られるが、借地権タワマンは新築でありながら激安価格で販売されています。
借地権タワマンは他人の所有地に建てられており、土地を所有しない形態で、購入者は建物の利用権を得るという特徴があります。
- 人気の背景:
DINKS(共働き夫婦)や若いファミリー層にとって、借地権タワマンが人気があります。
主な理由は、その圧倒的な安さにあるとされます。
- 都心主要区での価格比較:
都心主要区の借地権タワマンと同程度の築年数の所有権マンションの坪単価を比較してみます。
借地権タワマンが一般的に所有権マンションよりも安価であることがわかります。
- 築15年以降の価格変動:
築15年以降、借地権タワマンは大規模修繕工事が始まるため、修繕積立金が増額される可能性があります。
また、一般定期借地権を条件に購入した場合、築50年時には建物を解体し、土地を返還しなければならないため、この時点で資産を放棄することが必要です。
- 大規模修繕工事の課題:
借地権タワマンは、築15年ごとに大規模修繕工事が必要であり、これには巨額の損失が伴うことが指摘されます。
修繕積立金が不足する場合、管理組合での積み増しが提案されるが、反対する組合員がいれば計画が頓挫し、建物は腐朽していく可能性があります。
- 定期借地権の課題:
新法借地権の一形態である「定期借地権」は、契約期間が50年以上で契約更新が不可となっており、築50年後には建物を解体して土地を返還しなければならないという課題があります。
激安とされる借地権タワマンには、築年数や新法借地権の条件が背後にあり、購入者にとっては将来的な課題が潜んでいることが示唆されます。
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