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割印と契印の主な違いについて

 割印と契印は、書類に対する押印の際に異なる役割や要件があります。以下に、割印と契印の主な違いについてまとめます:

  • 割印(わりいん):

 使用場面:

 遺産分割協議書などの同じ内容の書類を2部以上作成したときに押します。

 主な役割:

 すべての書類が同じ内容であることを証明し、内容の偽造や書き換えを防ぎます。

 押印方法:

 相続人が実印を使用して、各相続人がすべての書類に押印します。

 保管方法:

 各相続人が1部ずつ遺産分割協議書を保管し、それぞれが手続きで使用します。

  • 契印(けいいん):

 使用場面:

 遺産分割協議書などが2枚以上の複数ページにまたがる場合に押します。

 主な役割:

 2枚以上の書類が1つの連続した文書であることを証明し、途中の書き換えやページの追加・削除を防ぎます。

 押印方法:

 相続人が実印を使用して、各相続人が各ページのつなぎ目に押印します。

 保管方法:

 各相続人の押印があるページ以外は偽造の可能性があり、各ページが連続したものであることを確認するために、契印が必要です。

 

 要約すると、割印は同じ内容の書類のバージョンを証明するのに対し、契印は複数ページが連続していることを確認し、書類全体の正当性を確保するための印です。

 どちらも実印を使用し、相続人がそれぞれ押印する形式を取ります。