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遺産分割事件の増加

 遺産分割事件の増加:

 遺産分割に関する事件数は年々増加傾向にあり、相続人間の紛争が少なくない。

 

 遺産分割手続きのステップ:

  遺産分割の手続きは主に3つのステップから成り立つ。

  • 相続人間の交渉
  • 遺産分割調停
  • 遺産分割審判

相続人間の交渉:

 相続人全員の合意があれば、法定相続分どおりでなくても遺産の分け方が決まる。

  • 遺産分割調停:

 相続人間の交渉で合意が得られない場合、遺産分割調停を申し立てる。

 調停手続きでは相続人の確認から始まり、相続財産の評価、特別受益・寄与分の評価、遺産の分割方法などが決定される。

 調停には1~3ヵ月の準備期間がかかり、決めるまで半年以上の期間がかかることもある。

  • 遺産分割審判:

 遺産分割調停で合意が得られない場合、遺産分割審判に移行する。

 審判官が当事者の主張と資料から遺産の分け方を決定し、手続きには3ヵ月~6ヵ月程度かかることが一般的。複雑な場合は1年以上かかることもある。

 遺産分割審判の内容に不服があれば、即時抗告(不服申立て)が行われる。