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贈与税が非課税になる8つのパターン

 パターン①からパターン④までの贈与税が非課税になる8つのパターンです:

 

  • パターン①: 生活費の贈与

 生活費や教育費は通常、贈与税の対象外。

 扶養家族間で必要とされる範囲であれば贈与税は課税されない。

 ただし、生活費や教育費以外に使われた部分や、使いきれなかった場合は課税対象。

  • パターン②: 暦年贈与

 暦年ごとに贈与する場合、1人あたり年間110万円までが非課税。

 年間110万円以下であれば申告は不要。

  • パターン③: 贈与税の配偶者控除(おしどり贈与)

 夫婦の間で居住用の不動産を贈与した場合、2,000万円までが非課税。

 配偶者間で1回に限り適用可能。婚姻期間が20年以上が条件。

 贈与税の申告が必要。

  • パターン④: 相続時精算課税制度

 相続時精算課税制度を適用すると、最大2,500万円までが非課税。

 贈与者は60歳以上の父母・祖父母、受贈者は18歳以上の子・孫が対象。

 一度適用すると、同じ贈与者からの贈与で年間110万円の基礎控除は使用不可。

 贈与税の申告が必要。制度の適用後は撤回不可。

  • パターン⑤: 住宅取得等資金の贈与

 父母や祖父母から住宅取得資金の贈与を受けた場合、最大1,000万円までが非課税。

 受贈者は18歳以上で、所得が2,000万円以下などの要件がある。

 購入する住宅には延床面積や建築時期などの要件がある。

 贈与税の申告が必要。

要件:

 受贈者は贈与者の直系の子・孫で、贈与を受けた年の1月1日時点で18歳以上(※)であること。

 受贈者の所得が2,000万円以下(※)であること。

 受贈者は過去に同様の非課税措置を受けていないこと。

 住宅の売主や建築工事の発注先が配偶者や親族でないこと。

 贈与を受けた年の翌年3月15日までに住宅を取得し、そこに住むこと。

住宅の要件:

 床面積が40㎡以上240㎡以下で、その半分以上を居住用にすること。

 贈与が令和3年12月31日以前の場合は、新築または築20年(耐火建築物は築25年)以内または一定の耐震基準を満たしていること。

 贈与が令和4年1月1日以後の場合は、新築または新耐震基準等一定の耐震基準を満たしていること。

 登記簿上の建築日付が昭和57年1月1日以後であれば新耐震基準に適合しているとみなす。

  • パターン⑥: 教育資金の一括贈与

 父母や祖父母から教育資金の一括贈与を受けた場合、最大1,500万円までが非課税。

 贈与された資金は「教育資金口座」で管理され、引き出し時に教育費の領収書を提出する。

要件:

 贈与を受けた人が30歳未満で、父母や祖父母など直系尊属からの一括贈与を受けること。

 贈与を受けた人が金融機関に「教育資金口座」を開設し、資金の管理を行う。

 資金を引き出す際には、引き出し時に教育費の領収書を提出する。

  • パターン⑦: 結婚・子育て資金の一括贈与

 父母や祖父母から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合、最大1,000万円までが非課税。

 贈与された資金は「結婚・子育て資金口座」で管理され、引き出し時に結婚・子育て費用の領収書を提出する。

要件:

 贈与を受けた人が18歳以上50歳未満(※)で、父母や祖父母など直系尊属からの一括贈与を受けること。

 贈与を受けた人が金融機関に「結婚・子育て資金口座」を開設し、資金の管理を行う。

 資金を引き出す際には、引き出し時に結婚・子育て費用の領収書を提出する。

  • パターン⑧: 障害者への贈与

 特別障害者への贈与は最大6,000万円までが非課税。

 特定障害者以外の特定障害者への贈与は最大3,000万円までが非課税。

 贈与された資金は信託銀行に信託され、障害者の生活費や医療費として利用される。

 これらのパターンにおいても、具体的な要件や条件を確認し、非課税のためには申告が必要な場合があることに留意する必要があります。