遺言信託のメリット・デメリット

　遺言信託のメリット・デメリット

• アドバイスの受けられる遺言書作成:

　信託銀行では、遺言者が希望する形で遺言書を作成する際に、専門的なアドバイスを受けることができます。

　遺言書の形式や内容に関する専門知識が必要なため、信託銀行のサポートが有益です。

• 遺言の執行を代行:

　相続手続き、名義変更、相続税の申告など煩雑な手続きを信託銀行が代行してくれるため、専門家に頼むことで円滑かつ正確な執行が期待できます。

• 長期的なサポートが期待できる:

　信託銀行は組織として長期的なサポートを提供できるため、遺言者が亡くなる前に依頼した専門家が亡くなるリスクが少なく、業務の途切れがありません。

 

遺言信託のデメリット

• 高額な手数料:

　遺言信託には高額な手数料がかかります。

　契約時や遺言書変更時、遺言執行時などに手数料が発生し、総額が200万円を超えることもあります。

• 特定の範囲しか引き受けられない:

　遺言信託は財産や相続に関連する事項に限定されており、他の個人的な事項や身分に関する事項は引き受けられません。

• 訴訟の可能性がある場合は引き受けられない:

　法的な紛争や訴訟が予想される場合は、信託銀行が遺言執行者として引き受けないことがあります。

　この場合は、別途弁護士に相談する必要があります。

 

遺言信託の利用をおすすめできる人

• まとまった資産がある人:

　資産が多いほど、その管理や相続手続きが複雑になり、信託銀行のサポートが役立ちます。

• 手続きを一括して済ませたい人:

　遺言書の作成から執行までを1か所で行いたい人に適しています。

• 相続人が少なく争いが少ない人:

　相続人間でのトラブルが予想されない場合、信託銀行の遺言信託がスムーズに進行します。

 

遺言信託の手数料

• 遺言信託を契約するとき:

　契約時に手数料が発生します。

• 遺言書を保管している間:

　遺言書の保管期間中も手数料がかかります。

• 遺言書の内容を変更するとき:

　遺言書を変更する際にも手数料が発生します。

• 遺言者が死亡して遺言を執行するとき:

　遺言執行時にも手数料がかかります。

　手数料は金融機関ごとに異なり、契約内容によっても変動します。

　詳細は各金融機関に確認が必要です。

　遺言信託に関連する業務の他にも、遺言書の作成や執行において司法書士や税理士への報酬が別途発生することもあります。