任意後見と家族信託の選択時の考慮ポイント
1. 身上監護が必要か(家族信託の選択)
- 任意後見: 可能
- 家族信託: 不可能
考慮ポイント: 本人の生活や医療などの契約手続きを受託者に任せたい場合は、家族信託を選ぶ。身上監護権が必要ない場合は任意後見も選択肢。
2. 積極的な財産管理を希望するか(家族信託の選択)
- 任意後見: 制限あり
- 家族信託: 可能
考慮ポイント: 不動産投資や株式投資、財産の組み替えなど積極的な財産管理が必要なら、家族信託が適している。
3. 認知症前から財産管理を任せたいか(家族信託の選択)
- 任意後見: 認知症後
- 家族信託: 認知症前
考慮ポイント: 認知症前から財産管理を開始したい場合は、家族信託が有利。
4. 二次相続での財産承継先を指定したいか(家族信託の選択)
- 任意後見: 不可能
- 家族信託: 可能
考慮ポイント: 二次相続で特定の相続人に財産を指定したい場合は、家族信託が適している。
5. 裁判所の関与を避けたいか(家族信託の選択)
- 任意後見: 裁判所関与あり
- 家族信託: 裁判所関与なし
考慮ポイント: 裁判所の関与を避けたい場合は、家族信託が選択肢。
6. ランニングコストを抑えたいか(家族信託の選択)
- 任意後見: 監督人報酬あり
- 家族信託: 通常の報酬の他に不要
考慮ポイント: 定期的な報酬が発生する任意後見に対し、家族信託は追加の監督報酬がないためランニングコストが低い。
7. 両者を併用する際の注意点
- 信頼性の問題や利益相反に注意し、できれば別々の人物を選ぶ。
- 費用が増えるため、十分な理由がある場合にのみ検討。
8. 専門家への相談
- 知識や経験が不足している場合は、弁護士や司法書士に相談し、適切なアドバイスを得る。
9. まとめ
- 利用者の状況や希望により最適な制度を選択することが重要。
- 専門家のアドバイスを受け、慎重に検討することが推奨される。
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