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相続税の税務調査までの流れ

 相続税の税務調査までの流れは以下の通りです。

  • 市区町村役場から税務署への通知:

 死亡届が提出されると、各市区町村役場は税務署にその内容を通知します。不動産に係る評価証明書なども送付されます。

  • 被相続人の財産の把握:

 税務署は通知を受け、役場からの情報や蓄積している資料を基に被相続人の財産状況を把握します。

  • 相続人代表者への申告書(お尋ね)の送付:

 税務署が相続税の申告が必要と判断した場合、相続人代表者に対して申告書や「相続税についてのお尋ね」が送付されます。

  • 申告書の提出:

 相続人は、提出された申告書に基づいて相続税の申告書を提出します。複数の相続人がいる場合は、共同で提出することが一般的です。 

  • 申告に基づく資料の照会:

 申告書が提出されると、税務署は預貯金や不動産などに関する情報を照会し、資産の正確な評価を行います。

  • 申告審理:

 資料の収集・整理が終わると、「申告審理」が行われます。審理に基づいて次の段階が振り分けられます。

 

  •  実地調査事案: 調査が必要な場合。
  •  事後処理事案: 調査が不要であり、事後処理で対応可能な場合。
  •  省略・非課税事案: 特定の条件を満たす場合には、課税対象外と判断される。

 

  • 実地調査の担当は税務署か国税局:

 実地調査が必要と判断された場合、その内容や規模によって税務署または国税局に担当が振り分けられます。

 複雑な事案や高額な課税遺産の場合は国税局が担当することがあります。

 これらの段階を経て、相続税の税務調査が進行します。税務署や国税局は、相続税法に基づき、正確な課税対象の把握と公正な課税を目指します。