遺族が受け取る二つの年金と関連情報
1. 遺族年金の概要
- 遺族基礎年金:
受給者:
「子のある配偶者」または「子」(18歳になった年度の3月末までの子、または障害等級1~2級の20歳未満の子)
金額:
77万7800円 + 子の加算(第1子と第2子は各22万3800円、第3子以降は各7万4600円が加算)
支給期間:
子が18歳になった年度の3月まで
- 遺族厚生年金:
受給者:
優先順位があり、「子のある妻、または子のある55歳以上の夫」から始まり、それ以外の条件を満たす者が続く
金額:
故人が受け取っていた老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3
収入制限:
年収850万円以上の場合は原則として受給できない
2. 受給の権利発生から5年で時効に
時効:
受給権利が発生してから5年を経過すると、受け取る権利が消滅する。
手続きは住所地の市区町村役場(または年金事務所や年金相談センター)で行われる。
3. 死亡一時金と寡婦年金の受給資格
死亡一時金:
第1号被保険者(国民年金加入者)が36ヶ月以上保険料を納めた場合に支給
金額は保険料を納めた月数に応じて12万円~32万円
寡婦年金:
故人が第1号被保険者で10年以上保険料を納め、死亡時に10年以上の継続的な婚姻関係がある場合に支給
支給期間は60~65歳まで
金額は夫が第1号被保険者期間に応じた老齢基礎年金額の4分の3
時効:
死亡一時金は死亡の翌日から2年、寡婦年金は同5年で時効が発生
4. 故人への未支給年金を受け取るには
未支給年金給付: 故人が亡くなった月の分まで受け取ることができる。手続きが遅れると時効に注意が必要。
5. 故人の高額医療費も還付が可能
高額療養費:
医療費の自己負担が一定の額を超えた場合に還付
介護費が一定額を超えた場合も「高額介護サービス費」や「高額医療・高額介護合算療養費」で還付可能
申請期限あり
高額医療費の注意:
高額療養費が相続財産として扱われ、相続税の申告期限内に金額を把握しておく必要がある。
6. 介護費が還付対象になるケースも
高額介護サービス費:
介護費が一定の額を超えた場合に還付
公的介護保険のサービスを利用していた場合も注意が必要
相続人が受け取る:
故人の高額医療費や介護費は相続人が受け取り可能。
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