· 

既存不適格建築物

既存不適格建築物

  • 定義:

 現存する建築物で、建築時点では合法であったが、その後の法令改正により、現行法令においては不適格な部分があるもの。

  • 具体的な例:

 耐震基準の変更により、1981年以前に建てられた建物は、新耐震基準に適合しない場合がある。

 用途地域や建ぺい率の変更により、法令に適合しなくなった物件。

  • 管理と注意点:

 保安上の危険性や衛生上の有害性がない限り、利用を続けることは可能。

 著しい保安上の危険や有害性がある場合、特定行政庁が是正命令を出す可能性あり。

 老朽化や不衛生などの問題が生じる可能性があるため、定期的な点検が必要。

 

違反建築物

  • 定義:

 建築当初から法令に適合していないか、増改築時に法令に違反した建築物。

  • 例:

・建築確認申請後に許可なく計画変更を行った物件。

・無許可で法令に反する増築を行った物件。

  • 是正措置と法的罰則:

 特定行政庁が是正命令を出す権限あり。

 是正に従わない場合、建築基準法に基づき懲役や罰金の可能性がある。

 融資の難しさや売却のハードルが高い。

  • 不動産取引への影響:

 通常、融資審査が通りにくく、売却も難しいとされる。

 特定の条件を満たす場合、解体・是正してから取引が可能。

  • 注意点

 不動産に関する法的問題は複雑で、専門家のアドバイスが重要。

 特に建物の安全性や法令適合性に関する点検は、将来のトラブルを回避するために重要。