一部の遺産分割

　一部の遺産分割を行う際には、特定の遺産項目に対して順序を考慮することが重要です。

　例えば、不動産の分割が金銭での調整が必要な場合、預貯金の分割を先に完了させると、後で不動産を分割する際に調整用の資金が不足する可能性があります。

　このような問題を避けるために、一部の遺産分割を行う場合、調整用の預貯金は最初に分割から外しておくことが重要です。

　例えば、遺産分割協議書の最後に、「本協議書に記載のない遺産については、別途協議する」という一文を記載することで、一部の遺産分割を行う際の取り決めを正式に認めることができます。

　また、不動産の分割が難しい場合は、不動産を一人が取得し、それを金銭で調整する方法が一般的に採用されています。

　このような問題は、実務上よく起こりうることであり、遺産分割の際には細心の注意が必要です。

　特に、不動産の分割においては物品そのものの特性や法的制約が考慮される必要があります。

　しっかりとした準備と計画に基づいて遺産分割を行うことで、トラブルを未然に防ぐことができます。