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遺言書の付言事項

付言事項の定義:

 

遺言書において法的効力を直接の目的としない内容を指します。

これには家族へのメッセージ、葬儀・納骨に関する希望、感謝の表現、その他の遺言者の想いを含みます。

 

法定遺言事項との違い:

 

  • 法定遺言事項は法律で定められた事項で、法的効力が認められます。例えば、相続分の指定、遺産分割方法、遺言執行者の指定などが該当します。
  • 付言事項は法的効力が認められない内容であり、感情表現や希望などを含みます。

 

付言事項のメリット:

 

  • 遺言者の直接的な意思や感謝の気持ちを伝える手段として活用できます。
  • 葬儀や納骨の希望を記載することで、遺言者の遺志が尊重されやすくなります。
  • 相続トラブルの予防にも寄与し、家族や相続人の不安や不満を和らげる役割を果たすことができます。

 

付言事項の書き方:

 

  • 通常、遺言書の最後に記載します。法定遺言事項を書き終えた後に追加する形です。
  • 分量は少なく、簡潔にまとめることが望ましいです。多くの内容を伝えたい場合、手紙などを併用することができます。

 遺言書の付言事項は、遺言者の意思や感情を伝える貴重な手段であり、

 家族や相続人間のコミュニケーションを円滑にする役割を果たします。

 法的効力のある事項と異なり、感情や思い入れを表現する際に自由度が高いため、慎重に記載することが重要です。