訳あり不動産の種類

　訳あり不動産は、一般的に何らかの問題や事情があって売却が難しい不動産のことを指します。

　この種の不動産を相続することで、さまざまなトラブルや課題が発生することがあります。

　以下は、訳あり不動産の種類と相続時のトラブルについての詳細です。

 

1. 訳あり不動産の分類

 

　訳あり不動産は、さまざまな種類が存在します。主な分類は以下の通りです：

 

1-1. 心理的瑕疵（Psychological Defects）:

　これは、人々が嫌悪感を抱く要因に関連する問題です。

　例として、過去に事件や事故が起きた物件、火災があった物件、不気味な土地などが挙げられます。

 

1-2. 物理的瑕疵（Physical Defects）:

　不動産そのものに物理的な欠陥がある場合に関連する問題です。

　ひび割れ、地盤の問題、液状化、建物の傾き、腐敗などが含まれます。

 

1-3. 環境的瑕疵（Environmental Defects）:

　不動産の周辺環境に問題がある場合に関連する問題です。

　土壌汚染、近隣に不快な施設（例：ゴミ処理場、墓地）、異臭や騒音が発生する施設などが該当します。

 

1-4. 法的瑕疵（Legal Defects）:

　主に建築基準法や消防法などの法律に違反している不動産に関連する問題です。

　再建築不可物件、旧耐震物件、建ぺい率や容積率の違反などが含まれます。

 

2. 人間関係のもつれが訳あり不動産につながる

 

• 　訳あり不動産の中で、人間関係に起因するトラブルは特に解決が難しいことがあります。
• 　兄弟姉妹など共有者が不動産を相続した場合、共有持分という問題が発生しやすいです。
• 　共有持分は、土地や建物を共有するための所有権の分割割合を指します。
• 　共有者同士が不動産の利用や売却について合意に達しない場合、問題が発生し、感情的な争いや法的な争議に発展することがあります。

 

　さらに、人間関係の問題が複雑化すると、訳あり不動産のトラブルが加速する可能性があります。

　共有者同士の意見の不一致、不動産の状態や価値についての対立、過去の因縁やトラウマに基づく感情的な問題などが関与します。

　このような場合、プロのアドバイスや調停が不可欠です。

 

3. 解決策としての専門家の協力

 

　訳あり不動産の相続やトラブル解決には、専門家の協力が非常に役立ちます。

　不動産業者、弁護士、司法書士などの専門家は、問題の解決に必要な法的な手続きやアドバイスを提供してくれます。