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非嫡出子・認知

  • 「非嫡出子とは?」

 非嫡出子とは、法律上の婚姻関係にない関係の男女に生まれた子のことを指します。

  •  認知とは?

 認知とは、非嫡出子を自分の子として認める行為を指します。

 認知により、親と非嫡出子の間に法律上の親子関係が生じます。

  • 認知の要件と効果:

 嫡出でない子は、その父又は母が認知することができます(民法第770条)。

 認知をする際、父又は母が未成年者や成年被後見人であっても、法定代理人の同意は必要ありません。

(民法第780条)

 認知により、親子関係は出生の時から発生し、認知される側の子の同意は原則として不要ですが、

 例外も存在します。

  • 特殊な認知のケース:

 母子関係においては、分娩の事実により親子関係が発生するため、認知は不要とされることが判例となっています。

 ただし、立証が困難な場合や特殊な事情がある場合は限定的に認知が行われることもあります。

 認知される側が既に取得した権利を害することはありません。

 

認知の種類:

  • 任意認知:届出や遺言によって行われる。認知者の意思に基づかない認知は無効となる。
  • 強制認知:父または母が認知しない場合、子、直系卑属、または法定代理人が裁判所に認知の訴えを提起できる。ただし、父又は母の死亡から三年経過すると訴えは制限される。

 特別なケース:

  •   成年の子の認知:成年の子は、認知するためにはその子の承諾が必要。
  •   胎児や死亡した子の認知:胎児の認知には母の承諾が必要。
  •   死亡した子の認知には、直系卑属が存在する場合に限り、承諾が必要。
  •   非嫡出子の認知には任意認知と強制認知があり、個々の状況によって異なるルールが適用されます。

  これにより、親子関係の成立や権利の保護が行われます。