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建築基準法上の道路

 建築基準法における「道路」の定義、接道義務、擁壁の規定、および私道の変更・廃止に関する制限を述べます。

  • 「道路」の定義:

「道路」は、原則として道路法によって規定される道路や一定の幅員を持つ道路を指す。

 

特例として、幅員が4m(6m区域では6m)未満の道で、特定行政庁が指定した場合も「道路」とみなされることがある。

  • 擁壁の規定:

 建築物や敷地の擁壁は、通常、道路内に突き出して建築または築造することはできない。

 ただし、条件を満たし、特定行政庁の許可を得て、建築審査会の同意を得た場合は例外的に許可される場合もある。

  • 接道義務:

 建築物の敷地は、原則として道路に2メートル以上接する必要がある。

 ただし、特定行政庁の許可を得て建築審査会の同意を得た場合、2メートル以上接しない建物の敷地も認められる

 ことがある。

  • 特殊な制限:

 地方公共団体は、特定の建築物について、道路との関係において、避難や通行の安全を確保するために必要な制限を条例で付加できる。

 ただし、これらの制限は避難や通行の安全を十分に確保するために必要な場合に限られ、緩和はできない。

  • 私道の変更・廃止の制限:

私道の変更や廃止は原則として自由に行えるが、接道義務に抵触する場合は特定行政庁が変更や廃止を禁止・制限することができる。