高圧線下地に関する問題

　高圧線下地に関する問題について、以下に要点をまとめます。

• 建物配置・構造への制約:

　高圧線が上空を通る土地では、建物の配置や構造に関して法的な制約が生じる可能性があります。

　例えば、建築基準法上は許可されている階数でも、高圧線の存在により建物の高さが制限され、想定されていたよりも低い建物しか建てられないことがあります。

• 心理的影響と不安材料:

　高圧線下地は買い手にとって敬遠されがちであり、売値が低くなる傾向があります。

　買い手が抱く不安材料には、高圧線の形状が与える威圧感や圧迫感、風切り音による騒音、眺望の阻害、電波障害、電磁波による健康被害への懸念が含まれます。

• 物理的被害の可能性:

　高圧線が建物に物理的な被害を及ぼす可能性があります。

例えば、高圧線に積もった雪が低温化で氷化し、建物の屋根に落下して破損するケースが報告されています。

　高圧線下地はこれらの理由から、不動産の価値が低くなりがちであり、買い手からの需要が限定されることが説明されています。